咲(saku) 愛(mana) Day's

日々の生活の中に、”愛おしい”と思えることを見つけてゆきたい

Memory of Strowberry

「それは、ある夏の日の出来事。
初めて聴いた時に衝撃を受けて、以来、魅了され続けてきたピアニストの方のコンサート。
ずっと憧れてきた人の演奏を、初めて聴ける記念すべき日。

朝からそわそわ。この日のために買ったワンピースを着て、念入りに身支度を整える。
道順は覚えたはずなのに、気持ちが焦って、初めて行くコンサート会場への道に迷う。
やっと着いた時には、もう開演間近だった。

扉を開けて、中に入ると、目の前に大きなグランドピアノ。もうすぐ始まる。胸が高鳴る。
ふと、誰かの視線を感じたような気がした。知り合いはいないはず。気のせいよね・・。
数分後、憧れの人が舞台に登場し、夢にまで見た幸福な時間がピアノの音色と共に始まった。

夢うつつ。現実逃避したまま、会場を出ようとしたその時、誰かに話しかけられた。
「突然で申し訳ない。もしお時間があったら、この後お茶でもしませんか?」
ミドル世代の、落ち着いた印象の男性。変な人には見えない・・。お茶なら、大丈夫かな。

どうして私に声をかけたのか、不思議に思って理由を尋ねてみた。
「いちごのような人だったから。」
ピンク色のワンピースを着た姿が、いちごのように見えたと語ってくれた。」

↑この話は、ノンフィクションです(^^;)

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ハウステンボスにて。ちょっとおとぎ話みたいなエピソードなので、この写真を選びました(*^^*)